Amazon S3 Glacier によるアーカイブストレージ - 取り出しオプションとライフサイクル設計
S3 Glacier の 3 つのストレージクラス、取り出しオプション、S3 ライフサイクルポリシーによる自動アーカイブ設計を解説します。
Glacier ストレージクラスの選択
S3 Glacier は 3 つのストレージクラスを提供します。Glacier Instant Retrieval はミリ秒単位の取り出しが可能で、四半期に 1 回程度アクセスする医療画像やニュースアーカイブに適しています。Glacier Flexible Retrieval (旧 S3 Glacier) は迅速取り出し (1-5 分、プロビジョンドキャパシティで保証可能)、標準取り出し (3-5 時間)、大容量取り出し (5-12 時間) の 3 オプションを提供し、バックアップやディザスタリカバリデータに適しています。Glacier Deep Archive は最も低コストで、年に 1-2 回のアクセスが想定される規制対応の長期保存データに最適です。
ライフサイクルポリシーと保護
S3 ライフサイクルポリシーでオブジェクトの経過日数に基づく自動移行ルールを設定します。例えば作成後 30 日で Standard-IA に移行、90 日で Glacier Flexible Retrieval に移行、365 日で Deep Archive に移行するルールを定義できます。プレフィックスやタグでフィルタリングし、特定のオブジェクトグループにのみルールを適用することも可能です。S3 Object Lock のコンプライアンスモードでは、指定した保持期間中はルートユーザーを含む誰もオブジェクトを削除・上書きできません。Glacier Vault Lock ではボールトポリシーをロックし、変更不可能なアクセス制御を適用します。
まとめ
S3 Glacier はアクセス頻度と取り出し速度の要件に応じた 3 つのストレージクラスを提供します。ライフサイクルポリシーによる自動アーカイブと Object Lock による WORM 保護を組み合わせることで、コスト効率とコンプライアンスを両立するアーカイブ設計を実現できます。
AWS の優位点
- Glacier Instant Retrieval はミリ秒単位の取り出しで四半期に 1 回程度アクセスするデータに最適なストレージクラスである
- Glacier Flexible Retrieval は迅速 (1-5 分)、標準 (3-5 時間)、大容量 (5-12 時間) の 3 つの取り出しオプションを提供する
- Glacier Deep Archive は最も低コストのストレージクラスで、標準 (12 時間以内) と大容量 (48 時間以内) の取り出しに対応する
- S3 ライフサイクルポリシーで日数ベースの自動移行ルールを設定し、Standard から Glacier への段階的なアーカイブを実現できる
- S3 Object Lock と Glacier Vault Lock でコンプライアンス要件に対応した WORM (Write Once Read Many) 保護を適用できる
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