AWS Budgets
コスト、使用量、RI/Savings Plans のカバレッジに対する予算を設定し、超過時にアラートするサービス
何ができるか
AWS Budgets は、AWS の利用コストや使用量に対して予算 (上限額) を設定し、予算に近づいたり超過した場合にメールや SNS で通知するサービスです。コスト予算、使用量予算、RI (リザーブドインスタンス) カバレッジ予算、Savings Plans カバレッジ予算の 4 種類を設定できます。予算超過時に自動的にアクション (IAM ポリシーの適用、EC2/RDS インスタンスの停止など) を実行する機能も備えています。
どのような場面で使うか
月額の AWS 利用料金の上限管理、部門やプロジェクトごとのコスト配分と予算管理、開発環境の意図しないコスト増加の早期検知、RI や Savings Plans の利用率モニタリングなどに活用されています。特に AWS を使い始めたばかりの組織で、想定外の高額請求を防ぐために重要です。 この分野について体系的に学びたい方は、関連書籍 (Amazon) も参考になります。
身近な例え
携帯電話の料金アラートに例えるとわかりやすいでしょう。月々の通信料 (AWS 利用料) に上限を設定し、80% に達したら通知、100% を超えたらアラートが届きます。さらに、上限を超えた場合にデータ通信を制限する (リソースを停止する) 自動アクションも設定できます。使いすぎを防ぐ安全装置です。
AWS Budgets とは
AWS Budgets は、AWS の利用料金を管理するための予算設定・通知サービスです。クラウドは従量課金のため、設定ミスやリソースの消し忘れで想定外の高額請求が発生することがあります。Budgets を使えば、月額の予算を設定し、予算の一定割合に達した時点で通知を受け取れます。AWS を利用するすべてのユーザーにとって、最初に設定すべきサービスの 1 つです。
予算の種類
AWS Budgets では 4 種類の予算を設定できます。コスト予算は月額の利用料金に上限を設定します。使用量予算は EC2 の稼働時間や S3 のストレージ量など、特定のリソースの使用量を監視します。RI カバレッジ予算と Savings Plans カバレッジ予算は、割引プランの利用率が目標を下回った場合に通知します。それぞれの予算にアラートの閾値を複数設定できます。
Budget Actions
Budget Actions は、予算の閾値を超えた場合に自動的にアクションを実行する機能です。たとえば、開発環境の予算が 100% を超えたら、新しいリソースの作成を制限する IAM ポリシーを自動適用したり、EC2 インスタンスを停止したりできます。アクションは即座に実行するか、承認後に実行するかを選択できます。意図しないコスト増加を自動的に抑制する仕組みとして有効です。
はじめかた
AWS Billing コンソールの Budgets メニューから「予算を作成」をクリックします。テンプレートとして「月次コスト予算」を選択し、予算額 (例: 月 100 ドル) を入力します。通知先のメールアドレスを設定すれば完了です。予算の 80% と 100% に達した時点で通知が届きます。まずはアカウント全体のコスト予算を 1 つ設定するところから始めましょう。
注意点
- 最初の 2 つの予算 (Budget Actions を使用しないもの) は無料で、3 つ目以降は 1 予算あたり月額約 0.02 ドル
- 予算の通知はリアルタイムではなく、コストデータの更新頻度 (通常 1 日 3 回程度) に依存するため、数時間のタイムラグがある
- Budget Actions で EC2 インスタンスを停止する設定は、本番環境には適用しないこと。開発・検証環境のコスト制御に限定して使用する
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