Amazon Aurora
MySQL の最大 5 倍、PostgreSQL の最大 3 倍のスループットを実現する AWS 独自のクラウドネイティブなリレーショナルデータベース
概要
Amazon Aurora は、AWS がクラウド向けにゼロから設計したリレーショナルデータベースエンジンです。MySQL および PostgreSQL と互換性があり、既存のアプリケーションコードやツールをほぼそのまま利用できます。ストレージは 3 つのアベイラビリティゾーンにまたがる 6 つのコピーに自動複製され、クラスターボリュームの上限まで自動拡張されます。AWS のドキュメント (2026 年 9 月時点) では、この上限はエンジンバージョンによって 128 TiB または 256 TiB と記載されています。Aurora Serverless v2 を使えば、データベースのキャパシティがワークロードに応じて自動的にスケールし、アイドル時のコストを抑えられます。リードレプリカは AWS のクォータ (2026 年 9 月時点) でプライマリあたり最大 15 個までで、フェイルオーバーに要する時間は構成や障害内容によって変わります。Aurora Global Database を使えば、複数のリージョンにデータを非同期に複製し、リージョン障害時のフェイルオーバーも可能です。
コンピュートとストレージの分離アーキテクチャ
Aurora の高性能の根幹は、コンピューティングとストレージを分離した独自設計にあります。従来の RDS ではインスタンスにストレージが直接アタッチされていましたが、Aurora ではストレージレイヤーが独立した分散システムとして動作します。データは 10 GB のセグメントに分割され、3 つの AZ にまたがる 6 つのコピーとして保存されます。書き込みは 6 つのうち 4 つに成功すれば完了 (4/6 クォーラム)、読み取りは 3 つから応答があれば完了 (3/6 クォーラム) と判定されるため、2 つのコピーが同時に失われてもデータの読み取りが可能です。障害が検出されたセグメントは自動的に再構築されます。Azure SQL Database Hyperscale も計算とストレージを分離した設計ですが、Aurora が MySQL と PostgreSQL の 2 エンジンに対応する点は構成上の違いです。フェイルオーバーに要する時間は、どちらの製品でも構成や障害内容によって変わります。
Serverless v2 とリードレプリカの使い分け
Aurora Serverless v2 はキャパシティを ACU (Aurora Capacity Unit) 単位で細かい刻みに自動スケールし、トラフィックの変動が大きいワークロードに向いています。スケールできる下限と上限はエンジンバージョンや設定によって異なるため、実際の値は AWS のドキュメントで確認してください。夜間やオフピーク時は設定した下限まで縮小するため、容量が固定されるプロビジョンドインスタンスと比較してアイドル時のコストを抑えやすくなります。一方、読み取り負荷が高い場合はリードレプリカの追加が効果的で、AWS のクォータ (2026 年 9 月時点) ではプライマリあたり最大 15 台まで作成できます。リードレプリカはフェイルオーバーターゲットとしても機能し、プライマリの障害時に自動昇格します。
バックトラックと Global Database による復旧戦略
Aurora MySQL 互換のバックトラック機能を有効にすると、保持している範囲内の任意の時点にデータベースを短時間で巻き戻せます (保持できる時間の上限は設定と AWS の仕様によります)。誤った DELETE 文の実行や、デプロイ後のデータ不整合といった人為的ミスからの復旧を、スナップショットからの復元を伴わずに行えます。リージョン障害への備えには Aurora Global Database が有効で、セカンダリリージョンへデータを非同期に複製します。リージョン間フェイルオーバーに要する時間と RPO (目標復旧時点) は構成や障害内容によって変わるため、要件を満たすかどうかは AWS のドキュメントで確認してください。コスト面では、リザーブドインスタンスの前払いによってオンデマンドと比べた費用を抑えられる場合があります (割引率は契約期間と支払い方法によって異なります)。Performance Insights でクエリのパフォーマンスを可視化し、スロークエリの特定とインデックス最適化を継続的に実施することで、インスタンスサイズの過剰なスケールアップを防げます。
参考資料 (AWS 公式)
本ページの一次情報は AWS 公式サイトおよび公式ドキュメントです。最新の仕様 / 料金は次の公式ページで確認できます。
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