AWS IoT Analytics 専門
IoT デバイスから収集した大量のデータを処理・分析するマネージドサービス
何ができるか
AWS IoT Analytics は、IoT デバイスから送信される大量のメッセージデータを収集・処理・保存・分析するためのマネージドサービスです。データのフィルタリング、変換、エンリッチメント (外部データとの結合) をパイプラインで自動処理し、分析用のデータストアに格納します。SQL クエリによるアドホック分析や、Jupyter Notebook を使った高度な分析が可能です。
どのような場面で使うか
工場の製造ラインに設置されたセンサーデータの傾向分析、スマートビルの空調・照明データの最適化分析、農業 IoT における土壌・気象データの統計処理、車両テレマティクスデータの走行パターン分析などに活用されています。
身近な例え
工場の品質管理部門に例えるとわかりやすいでしょう。製造ラインの各工程から送られてくる検査データを受け取り、不要なデータを除去し、基準値と照合して整理し、分析レポートを作成します。生データの山から意味のある情報を抽出する作業を自動化してくれます。
AWS IoT Analytics とは
AWS IoT Analytics は、IoT デバイスが生成する大量のデータを効率的に分析するためのサービスです。IoT デバイスは温度、湿度、振動、位置情報など多種多様なデータを高頻度で送信します。これらの生データにはノイズや欠損値が含まれることが多く、そのままでは分析に適しません。IoT Analytics はデータの収集からクレンジング、変換、保存、分析までの一連のパイプラインを提供し、IoT データの活用を容易にします。
パイプラインによるデータ処理
IoT Analytics のパイプラインでは、チャネル (データの入口) で受信したメッセージに対して複数の処理ステップを適用できます。不要なフィールドの除去、データ型の変換、欠損値の補完、Lambda 関数を使ったカスタム変換、DynamoDB や S3 の外部データとの結合 (エンリッチメント) などが可能です。処理済みデータはデータストアに格納され、SQL クエリで分析できます。IoT Core のルールエンジンから直接データを送信できるため、デバイスからの連携もシンプルです。
分析とビジュアライゼーション
データストアに格納されたデータは、データセットとして SQL クエリで抽出できます。データセットはスケジュール実行にも対応しており、毎日や毎時間の定期レポートを自動生成できます。さらに、マネージドの Jupyter Notebook 環境が統合されており、Python を使った統計分析や機械学習モデルの構築も可能です。分析結果は QuickSight と連携してダッシュボードで可視化することもできます。
注意点
- 料金はデータの処理量、保存量、クエリ実行量に基づいて課金される。大量データを長期保存する場合はコストに注意
- リアルタイム分析には向いていない。ストリーミング分析が必要な場合は Kinesis Data Analytics の利用を検討すること
- パイプラインの Lambda 関数でエラーが発生するとデータが欠損する可能性がある。エラーハンドリングを適切に実装すること
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