AWS Local Zones 専門
エンドユーザーに近い都市にコンピューティングリソースを配置して低レイテンシを実現するインフラ
何ができるか
AWS Local Zones は、AWS リージョンの機能を特定の都市の近くに拡張するインフラストラクチャです。通常の AWS リージョンから地理的に離れたエンドユーザーに対して、1 桁ミリ秒台の低レイテンシを提供します。EC2、EBS、VPC などの主要サービスを Local Zone 内で利用でき、親リージョンの他のサービスとシームレスに連携します。
どのような場面で使うか
リアルタイム性が求められるオンラインゲームのサーバー配置、映像制作やレンダリングなどメディア処理のローカル実行、金融取引システムの低レイテンシ要件への対応、ライブ配信のエンコーディング処理などに活用されています。
身近な例え
大型倉庫 (リージョン) の近くに設置した小型の配送拠点に例えるとわかりやすいでしょう。すべての商品は大型倉庫にありますが、特定の都市の顧客に素早く届けるために、よく注文される商品を近くの小型拠点にも置いておきます。配送時間 (レイテンシ) を大幅に短縮できます。
AWS Local Zones とは
AWS Local Zones は、AWS のコンピューティング、ストレージ、ネットワーキングサービスをエンドユーザーの近くに配置するインフラストラクチャの拡張です。たとえば東京リージョンから離れた都市のユーザーに低レイテンシでサービスを提供したい場合、その都市の近くにある Local Zone を利用します。Local Zone は親リージョンの VPC のサブネットとして構成され、既存のアーキテクチャに自然に組み込めます。
利用可能なサービスとネットワーク
Local Zone では EC2 インスタンス、EBS ボリューム、ELB、VPC サブネットなどの主要サービスが利用できます。ただし、親リージョンで利用可能なすべてのサービスが Local Zone で使えるわけではありません。Local Zone と親リージョン間は AWS のプライベートネットワークで接続されており、S3 や RDS など Local Zone にないサービスへのアクセスも可能です。レイテンシに敏感な処理だけを Local Zone に配置し、それ以外は親リージョンを使う構成が一般的です。
有効化と構成
Local Zone はデフォルトでは無効になっており、EC2 コンソールの設定から明示的に有効化する必要があります。有効化後、VPC のサブネットを Local Zone に作成し、そのサブネット内で EC2 インスタンスを起動します。既存の VPC に Local Zone のサブネットを追加する形で利用するため、ネットワーク構成の大幅な変更は不要です。ただし、Local Zone ごとに利用可能なインスタンスタイプが限られるため、事前に確認が必要です。
注意点
- Local Zone のリソース料金は親リージョンより高い場合がある。コストと低レイテンシのトレードオフを検討すること
- 利用可能なインスタンスタイプやサービスは Local Zone ごとに異なる。デプロイ前に対象 Local Zone の対応状況を確認すること
- Local Zone には冗長性が限定的な場合がある。高可用性が必要なワークロードでは親リージョンとの組み合わせで冗長構成を設計すること
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