Amazon QuickSight で構築する BI ダッシュボード - サーバーレス分析と埋め込み可視化
SPICE エンジンで高速クエリを実現し、埋め込み API で自社アプリに BI 機能を統合する。Q 機能の自然言語クエリと Reader のセッション課金を紹介します。
QuickSight の概要
QuickSight は数万ユーザーまでスケールするサーバーレスの BI サービスで、ダッシュボードの作成・共有・埋め込みを提供します。従来の BI ツール (Tableau、Power BI) と異なり、サーバーのプロビジョニングが不要で、セッション単価の従量課金モデルを採用しています。SPICE エンジンでデータをインメモリにキャッシュし、大量データでも高速なクエリ応答を実現します。
ダッシュボードと埋め込み
データセットを作成してデータソースに接続し、分析画面でグラフ、テーブル、KPI カードなどのビジュアルを配置してダッシュボードを構築します。Q 機能は自然言語でデータに質問でき、ML が質問を解釈して適切なビジュアルを自動生成します。埋め込み API で QuickSight のダッシュボードを iframe として自社アプリケーションに埋め込み、エンドユーザーに BI 機能を提供できます。行レベルセキュリティ (RLS) でユーザーごとに表示データを制限し、マルチテナント環境にも対応します。
SPICE エンジンと Q 機能
SPICE (Super-fast, Parallel, In-memory Calculation Engine) はインメモリエンジンで、データソースへの直接クエリなしに高速なダッシュボード表示を実現します。 SPICE にデータをインポートすると、ダッシュボードの表示速度がデータソースの性能に依存しなくなり、大量の同時ユーザーにも安定したレスポンスを提供します。 SPICE の増分リフレッシュで、変更されたデータのみを更新し、リフレッシュ時間とコストを最適化します。 Q 機能は自然言語で「先月の売上トップ 10 は?」と質問すると、自動的にビジュアルを生成して回答します。 Q のトピックを定義してデータセットのカラムにビジネス上の意味を付与すると、自然言語クエリの精度が向上します。 QuickSight の設計パターンを網羅的に学ぶなら、技術書 (Amazon)を参照してください。
QuickSight の料金モデル
QuickSight はユーザーベースの料金で、Author (ダッシュボード作成者) は月額約 24 ドル、Reader (閲覧者) はセッション課金で 1 セッションあたり約 0.30 ドル (月額上限 5 ドル) です。SPICE ストレージは Author に 10 GB が含まれ、追加は 1 GB あたり月額約 0.25 ドルです。Reader のセッション課金は、月に数回しかダッシュボードを閲覧しないユーザーにとって、固定月額の BI ツールより大幅に安価です。埋め込みダッシュボードは匿名アクセスの場合、セッション課金で 1 セッションあたり約 0.30 ドルです。Q 機能は Reader Pro (月額 10 ドル) で利用でき、自然言語クエリの利用頻度に応じてプランを選択します。
まとめ
QuickSight はサーバーレスの BI サービスで、SPICE エンジンによる高速クエリと埋め込み API による自社アプリへの統合を提供します。Q 機能で自然言語クエリからビジュアルを自動生成し、Reader のセッション課金で月に数回しか閲覧しないユーザーのコストを最小化します。SPICE の増分リフレッシュでデータ更新のコストと時間を最適化します。