AWS Mainframe Modernization
メインフレームの COBOL/PL/I ワークロードを AWS 上でリファクタリングまたはリプラットフォームし、レガシーシステムのモダナイゼーションを加速するサービス
概要
AWS Mainframe Modernization は、メインフレーム上で稼働する COBOL、PL/I、JCL などのレガシーワークロードを AWS に移行するためのプラットフォームサービスです。Micro Focus (リプラットフォーム) と AWS Transform for mainframe (リファクタリング) により、既存コードをそのまま AWS 上で実行する方式と、Java に自動変換する方式を選択できます。CICS、IMS、バッチジョブなどのメインフレーム固有の実行環境をクラウド上でエミュレートまたは置換します。なお、AWS は本サービスの新規顧客向けの受付を終了したと告知しており (既存顧客は継続利用可、2026 年 10 月時点)、新規のメインフレーム移行では AWS Transform やベンダー直販製品が受け皿として案内されています。
リプラットフォームとリファクタリングの選択基準
AWS は、Mainframe Modernization のマネージドランタイム環境とセルフマネージドの両方の形態で新規顧客の受付を終了し、既存の顧客は引き続き利用できると告知しています (2026 年 10 月時点)。リプラットフォームは、Rocket Software (旧 Micro Focus) のエンジンを使い、アプリケーションのソースコードの多くを変更せずに再コンパイルして AWS 上の実行環境へ移すアプローチです。コードの変更が少ないため、移行のリスクと期間を抑えやすくなります。ただし、コードベースはレガシーのまま残るため、長期的な保守性の改善は限定的です。リファクタリングは、ユーザーガイドでは AWS Transform for mainframe によるもので、COBOL のアプリケーションを Java ベースのアプリケーションに自動変換し、Angular ベースのフロントエンドと API を持つ Java のバックエンドを生成するアプローチです。変換後のコードはモダンな開発ツールチェーン (IDE、CI/CD、テストフレームワーク) で保守できます。選択基準として、ビジネスクリティカルで長期運用するシステムにはリファクタリング、EOL (End of Life) が近いシステムや段階的移行の初期フェーズにはリプラットフォームが適しています。
バッチジョブとトランザクション処理の移行
メインフレームのバッチ処理 (JCL ジョブ) は、Mainframe Modernization のバッチスケジューラーで管理されます。リプラットフォーム方式では JCL をそのまま解釈して実行します。リファクタリング方式では、VSAM ファイルや DB2 データベースへのアクセスは、新しいデータストアにアクセスするデータ層に置き換えられます。CICS オンライントランザクションは、リプラットフォーム方式では Rocket Software の実行環境で動作し、リファクタリング方式では API を持つ Java のバックエンドに変換されます。画面は Angular ベースのフロントエンドに変換され、エンドユーザーはブラウザーからアクセスします。
テスト戦略と段階的移行パターン
メインフレームモダナイゼーションでは、移行後のシステムが元のシステムと同じ結果を返すかを等価性テストで確かめます。ユーザーガイドは、リファクタリングの手順にテストシナリオの取得と管理を含めています。段階的移行パターンの 1 つに、Strangler Fig パターンがあります。API Gateway をフロントに配置し、新機能のリクエストは AWS 上のモダナイズされたサービスに、未移行機能のリクエストは Direct Connect 経由でメインフレームにルーティングします。機能単位で段階的に移行を進め、最終的にメインフレームへのトラフィックをゼロにする戦略です。
参考資料 (AWS 公式)
本ページの一次情報は AWS 公式サイトと公式ドキュメントです。最新の仕様と料金は次の公式ページで確認できます。
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