AWS Certified AI Practitioner (AIF-C01)
AIF-C01 試験対策ノート
2026 年 10 月 時点の公式試験ガイドの出題範囲に基づく読了 約 30 分
AIF-C01 の出題範囲を、試験の直前 30 分で読み返せる分量にまとめた総まとめです。学習コースで 5 分野を一通り学び、練習問題で弱点を確かめた後の最終確認に使います。評価指標、カスタマイズの手法、SageMaker AI の道具の見分けは失点しやすいので、表と引っかけを重点的に読みます。
試験の数字と姿勢
- 問題数は 65 問で試験時間は 90 分、うち採点対象は 50 問で、採点されない 15 問は見分けられない。
- 結果は 100〜1,000 の換算点で示され、合格点は 700 点である。
- 補償型の採点なので、分野ごとの合格ラインはなく全体で 700 点に届けばよい。
- 形式は択一、複数選択、並べ替え (3〜5 項目)、組み合わせ (3〜7 組) の 4 種類で、択一以外は全部正しくて初めて得点になる。
- 無回答は不正解になり、推測で答えても減点はないので全問を埋める。
- 配点は基盤モデルの応用 28%、生成 AI の基礎 24%、AI と ML の基礎 20%、責任ある AI のガイドライン 14%、セキュリティ、コンプライアンス、ガバナンス 14% である。
- 対象は AI を使う側で、モデルのコーディング、ハイパーパラメーターの調整、パイプラインの構築、統計の計算は出題範囲外である。
- 前提として EC2、S3、Lambda、IAM、責任共有モデル、料金モデルといった AI 以外の基礎も問われる。
- 残った 2 択は、コストが最も低い、運用の手間が最も少ない、説明が必要といった要件の語で切る。
問題文の合図と正解の方向
| 問題文の合図 | 正解の方向 |
|---|
| 正解ラベル付きのデータから予測したい | 教師あり学習 |
| ラベルなしのデータを似たものどうしにまとめたい | 教師なし学習 (クラスタリング) |
| 売上や価格など数値を予測したい | 回帰 |
| 不正かどうかなど区分を予測したい | 分類 |
| 必ず決まった結果が要り、規則で書ける | AI や ML を使わない |
| 判断の根拠を規制当局へ説明する必要がある | 説明しやすい従来の ML モデル |
| 夜間に大量のデータをまとめて推論したい | バッチ推論 |
| 1 件ずつ即座に応答したい | リアルタイム推論 |
| 入力が大きく時間がかかるが、待てる | 非同期推論 |
| 呼び出しがまれで、待機中の費用を払いたくない | サーバーレス推論 |
| インフラを管理せず複数の基盤モデルを API で使いたい | Amazon Bedrock |
| 独自のモデルを学習してデプロイしたい | Amazon SageMaker AI |
| 社内文書をもとに再学習なしで回答させたい | RAG (Amazon Bedrock Knowledge Bases) |
| 埋め込みを保存して類似検索したい | ベクトルデータベース (OpenSearch Service など) |
| エージェントを外部のツールやデータに標準の方法でつなぎたい | MCP (Model Context Protocol) |
| 回答のばらつきを減らし毎回そろえたい | temperature を下げる |
| プロンプトに例を数個入れて形式を示したい | フューショット |
| 段階を追って考えさせたい | Chain-of-Thought |
| プロンプトの版を管理して使い回したい | Amazon Bedrock Prompt Management |
| 特定の分野の言い回しや形式に合わせたい | ファインチューニング |
| ラベルのない大量の分野データで知識を足したい | 継続事前学習 |
| 大きなモデルの能力を小さく安いモデルへ移したい | モデルの蒸留 |
| 要約の品質を自動で測りたい | ROUGE |
| 翻訳の品質を自動で測りたい | BLEU |
| 別の LLM に回答を採点させたい | LLM-as-a-judge |
| 分類モデルで見逃しを減らしたい | 再現率を重視 |
| 分類モデルで誤検知を減らしたい | 適合率を重視 |
| 有害な発言、禁止の話題、個人情報を止めたい | Amazon Bedrock Guardrails |
| データやモデルのバイアスを検出して説明したい | SageMaker Clarify |
| 本番のモデルの劣化やデータの変化を監視したい | SageMaker Model Monitor |
| 確信度の低い予測を人が確認したい | 人の確認 (human-in-the-loop) の仕組み |
| モデルの用途、評価、リスクを文書に残したい | SageMaker Model Cards |
| Bedrock への通信をインターネットに出したくない | AWS PrivateLink (VPC エンドポイント) |
| 毎回同じ長い前置きを送るので費用と遅延を下げたい | プロンプトキャッシュ |
| 安定した大量の利用で処理量を確保したい | Provisioned Throughput |
誤答の型
- 頻繁に変わる社内情報を答えさせたい場面でファインチューニングを選ぶ選択肢は切る。
- コストが最も低い方法を問われて、モデルを一から事前学習する選択肢は切る。
- temperature を上げて正確さや一貫性を高めるとする選択肢は切る。
- ハルシネーションを完全になくせるとする選択肢は切る。
- 規則で必ず同じ結果が必要な処理に生成 AI を選ぶ選択肢は切る。
- 根拠の説明が求められる判断に、説明しにくい大きなモデルをそのまま使う選択肢は切る。
- 要約の評価に BLEU、翻訳の評価に ROUGE を当てる逆の組み合わせは切る。
- 偏りの大きいデータの分類モデルを正解率だけで評価する選択肢は切る。
- マネージドのサービスで済む場面で、モデルの開発や調整を自分で行う選択肢は切る。
- バイアスの検出に Model Monitor、本番の監視に Clarify を当てる取り違えは切る。
- 個人情報の対策をプロンプトでの依頼だけで済ませる選択肢は切る。
- ジェイルブレイクの対策を IAM のポリシーだけで十分とする選択肢は切る。
- Bedrock に送ったプロンプトが基盤モデルの学習に使われるとする選択肢は切る。
- 利用者のデータとアクセス権の管理を AWS の責任とする選択肢は切る。
- 誰が Bedrock を呼び出したかを調べるのに Config を選ぶ選択肢は切る。
- AI Service Cards を利用者が自分のモデルについて書く文書とする選択肢は切る。
分野別の要点
- AI の中に ML、ML の中に深層学習があり、生成 AI は基盤モデルでコンテンツを作る分野、エージェント型 AI は目標に向けて計画とツールの実行を自律的に進める分野である。
- 学習の種類は教師あり (分類と回帰)、教師なし (クラスタリングと異常検知)、強化学習 (報酬の最大化) の 3 つである。
- データの種類はラベルの有無、表形式、時系列、画像、テキスト、構造化と非構造化で区別する。
- 推論の方式はリアルタイム、バッチ、非同期、サーバーレスの 4 つである。
- AI が向かないのは、費用が効果を上回る場面と、予測ではなく決まった結果が必要な場面である。
- 従来の ML か基盤モデルかは、規制、説明の必要性、運用の制約で選ぶ。
- ML の流れはデータの収集、前処理と特徴量の作成、学習、評価、デプロイ、監視と再学習の繰り返しである。
- MLOps は実験の管理、再現できる工程、規模への対応、技術的負債の管理、本番での監視と再学習を扱う。
- モデルの指標は正解率、適合率、再現率、F1 スコアで、業務の指標は利用者あたりの費用、開発費、顧客の声、ROI である。
- Transcribe、Translate、Comprehend、Lex、Polly、Rekognition、Personalize は、学習なしで API から使えるマネージドの AI サービスである。
- トークンはモデルが扱う文字の単位、チャンク分割は文書を検索用に切ること、埋め込みは意味を数値のベクトルで表したものである。
- 生成 AI のモデルには Transformer を使う LLM、文字と画像などを扱うマルチモーダルモデル、画像を作る拡散モデルがある。
- 基盤モデルのライフサイクルは、データの選定、モデルの選定、事前学習、ファインチューニング、評価、デプロイ、フィードバックである。
- コンテキストエンジニアリングは、指示、検索結果、会話の履歴、ツールの結果のうち何をモデルへ渡すかを選んで組み立てる考え方である。
- エージェントの基礎は、ツールの利用、記憶の管理、ワークフローの制御、複数エージェントの連携、外部システムとつなぐ MCP である。
- 生成 AI の長所は適応性、応答の速さ、会話、コンテンツの生成で、短所はハルシネーション、解釈しにくさ、不正確さ、同じ入力でも結果が変わる非決定性である。
- モデルは種類、性能要件、機能、制約、コンプライアンス、費用、レイテンシ、複雑さで選ぶ。
- 業務価値は ROI、効率、コンバージョン率、利用者あたりの平均収益、顧客生涯価値で測る。
- 生成 AI を作る AWS の道具は Bedrock、SageMaker AI、JumpStart、Amazon Quick、Kiro、Strands Agents、Bedrock AgentCore である。
- トークン課金では入出力が長いほど費用と応答時間が増え、費用は Provisioned Throughput やカスタムモデルを使うかでも変わる。
- 基盤モデルは費用、モダリティ、レイテンシ、多言語、サイズ、カスタマイズの可否、入出力の長さ、プロンプトキャッシュの有無で選ぶ。
- temperature を下げると回答がそろい、上げると多様になり、出力の長さの上限は費用と回答の長さを抑える。
- RAG は検索した社内情報を回答の根拠としてモデルへ渡す方式で、Bedrock Knowledge Bases で作れる。
- 埋め込みを保存するベクトルデータベースには OpenSearch Service、Aurora、Neptune、RDS for PostgreSQL を使える。
- カスタマイズの費用はプロンプトの工夫が最も安く、RAG、ファインチューニング、事前学習の順に重くなり、蒸留は小さなモデルで運用費を下げる。
- AI エージェントは目標に向けて複数の手順とツールの呼び出しを自律的に進める仕組みで、問い合わせ対応や業務の自動化に使う。
- プロンプトは文脈、指示、入力、出力の形式、避けてほしいことを書くネガティブプロンプトで組み立て、手法にはゼロショット、シングルショット、フューショット、Chain-of-Thought、テンプレートがある。
- プロンプトの危険は露出、ポイズニング、ハイジャック、ジェイルブレイクで、版の管理には Bedrock Prompt Management を使う。
- 学習の要素は事前学習、ファインチューニング (指示チューニング、分野への適応、転移学習)、継続事前学習、蒸留で、データは質、管理、量、ラベル、代表性を整え、RLHF で人の好みに合わせる。
- 評価は人による評価、ベンチマーク、Bedrock のモデル評価、ROUGE、BLEU、BERTScore、LLM-as-a-judge で行い、業務ではタスクの完了率、満足度、1 回の対話あたりの費用を見る。
- 責任ある AI の特徴として、バイアス、公平性、包摂性、堅牢性、安全性、真実性が挙がる。
- Bedrock Guardrails は、有害な内容、禁止の話題、個人情報を入力と出力の両方で止める。
- モデルを選ぶときは、性能と費用に加えて環境への配慮と持続可能性も考える。
- 生成 AI の法的なリスクは、知的財産の侵害の申し立て、偏った出力、顧客の信頼の喪失、利用者への危険、ハルシネーションである。
- データセットは包摂性、多様性、出所の確かさ、偏りのない構成を備える。
- バイアスが大きいと未学習、分散が大きいと過学習になり、どちらも特定の集団への不正確さにつながる。
- バイアスはラベルの品質の分析、人による監査、部分集団ごとの分析、SageMaker Clarify で見つける。
- 透明なモデルは仕組みが見え、説明可能なモデルは個々の予測の理由を示せ、大きな深層学習モデルほど性能と引き換えに説明しにくい。
- 透明性を示す手段は SageMaker Model Cards、SageMaker Clarify、Bedrock のモデル評価、オープンソースのモデル、データとライセンスの公開、AWS AI Service Cards である。
- 人間中心の設計では、利用者のフィードバックを受け取る仕組みと、AI の判断の根拠を見せることを重んじる。
- AI を守る道具は IAM のロールとポリシー、暗号化、Macie、PrivateLink、責任共有モデル、Bedrock Guardrails である。
- AgentCore Identity はエージェントの身元と権限を管理し、AgentCore の Policy はエージェントに許す操作の規則を決める。
- データの来歴はデータのリネージ、データカタログ、Model Cards で記録し、回答には出典を示す。
- 安全なデータの扱いは、品質の評価、プライバシーを守る技術、アクセス制御、データの完全性の確保である。
- AI に固有の脅威はプロンプトインジェクション、データの漏えい、有害な出力で、出力のフィルターと検証、対話の記録が要る。
- ハルシネーションは RAG によるグラウンディング、出力の検証、確信度のスコアで減らす。
- ガバナンスには Config (設定の準拠)、Inspector (脆弱性)、Artifact (報告書)、CloudTrail (API の記録)、Trusted Advisor (点検) を使う。
- データガバナンスはライフサイクル、記録、保管場所、監視、保持期間を決めて運用する。
- ガバナンスの手続きは、方針、見直しの周期、Generative AI Security Scoping Matrix などの枠組み、透明性の基準、チームの研修である。
- Generative AI Security Scoping Matrix は消費者向けアプリの利用から自前のモデルの学習までの 5 段階で、自分で持つ範囲が広いほど利用者の責任が増える。
サービス名を一言で
| 名前 | 一言 |
|---|
| Amazon Bedrock | 複数の基盤モデルをサーバーレスの API で使う |
| Amazon Bedrock Knowledge Bases | 自社データで RAG を組む |
| Amazon Bedrock Guardrails | 有害な内容と個人情報を入出力で止める |
| Amazon Bedrock AgentCore | AI エージェントを本番で動かす基盤 |
| Amazon SageMaker AI | ML モデルの開発、学習、デプロイの場 |
| SageMaker JumpStart | 事前学習済みモデルとひな形の一覧 |
| SageMaker Clarify | バイアスの検出と予測の説明 |
| SageMaker Model Monitor | 本番のモデルの品質とデータの変化の監視 |
| SageMaker Model Cards | モデルの用途、評価、リスクの記録 |
| Amazon Comprehend | 文章から感情や固有表現を取り出す |
| Amazon Textract | 書類から文字と表を読み取る |
| Amazon Rekognition | 画像と動画の分析 |
| Amazon Nova | AWS が提供する基盤モデルのファミリー |
| Amazon Quick | 業務利用者向けの AI アシスタントと BI (Quick Sight など) |
| Amazon Q | Q Business は社内データで答え、Q Developer は開発を支援 |
| Strands Agents | AI エージェントを作るオープンソースの SDK |
| AWS Transform | AI エージェントで古いアプリやインフラの移行と刷新を進める |
| Kiro | 仕様からコードを作る AI の開発環境 |
引っかけトップ 15
- RAG は再学習ではなく、検索した情報を渡すだけでモデルの重みは変えない。
- MCP はモデルを学習させる手法ではなく、エージェントを外部のツールやデータにつなぐ標準のプロトコルである。
- temperature を下げてもハルシネーションはなくならない。
- ROUGE と BLEU は生成文の評価に使う指標で、分類モデルの評価には使わない。
- 偏ったデータでは正解率が高くても見逃しが多いことがあるので、再現率を見る。
- AgentCore Identity は出力を検査する機能ではなく、エージェントの身元とツールへのアクセス権を管理する機能である。
- プロンプトキャッシュは回答を使い回す仕組みではなく、繰り返し送る前置きの処理を省いて費用と遅延を下げる仕組みである。
- 人の確認 (human-in-the-loop) は予測を人が見直す仕組みで、学習データのラベル付けは SageMaker Ground Truth である。
- プロンプトインジェクションは外から指示を紛れ込ませる攻撃で、ジェイルブレイクはモデルの安全の制限を外させる攻撃である。
- Macie は S3 の機密データを見つけるサービスで、生成 AI の出力の個人情報を止めるのは Guardrails である。
- PrivateLink は通信経路を閉じる仕組みで、データの暗号化 (AWS KMS) とは別物である。
- 継続事前学習はラベルのない分野データで知識を足し、ファインチューニングはラベル付きの例で振る舞いを合わせる。
- 蒸留は大きなモデルを作る手法ではなく、大きなモデルの能力を小さなモデルへ移す手法である。
- トークン課金は使った分だけ払う形で、安定した大量の処理量を確保するなら Provisioned Throughput である。
- Bedrock の基盤の運用は AWS の責任で、プロンプト、データ、アクセス権の管理は利用者の責任である。
直前チェック
- 問題数、試験時間、採点対象の問題数、合格点を言える。
- 5 分野の名前と配点を言える。
- 4 つの問題形式と、全部当てないと得点にならない形式を言える。
- AI、ML、深層学習、生成 AI、エージェント型 AI の関係を言える。
- 学習の 3 種類と、それぞれの例を言える。
- 回帰、分類、クラスタリングの使い分けを言える。
- 推論の 4 方式と、それぞれが向く場面を言える。
- AI を使うべきでない場面を 2 つ言える。
- 正解率、適合率、再現率、F1 スコアの違いを言える。
- 業務の指標を 3 つ言える。
- トークン、チャンク分割、埋め込み、ベクトルの意味を言える。
- 生成 AI の短所を 4 つ言える。
- temperature を上げ下げしたときの回答の変化を言える。
- RAG の仕組みと、AWS で組むときの機能名を言える。
- ベクトルデータベースに使える AWS サービスを 4 つ言える。
- カスタマイズの手法を費用の安い順に並べられる。
- プロンプトの手法を 4 つ言える。
- プロンプトへの攻撃を 4 つ言える。
- ROUGE、BLEU、BERTScore、LLM-as-a-judge の違いを言える。
- 責任ある AI の特徴を 5 つ言える。
- バイアスと分散が未学習と過学習にどう結び付くかを言える。
- Clarify、Model Monitor、Model Cards、人の確認 (human-in-the-loop) の役割を言える。
- 透明性と説明可能性の違いと、性能とのトレードオフを言える。
- 生成 AI の法的なリスクを 3 つ言える。
- Generative AI Security Scoping Matrix の 5 段階の両端を言える。
- ガバナンスに使う AWS サービスを 5 つ言える。
- ハルシネーションを減らす方法を 3 つ言える。
- AI エージェントを作る要素を 4 つ言える。
- 責任共有モデルで、Bedrock を使うときの利用者の責任を 3 つ言える。